8.

今回は第3章の最初から途中である129ページまで読みました。

 

そのなかで印象に残っている部分が2つあります。

 

1つ目はairbnbは組織としてもミッションと企業の核を作り直し、プラットフォームならではの要素をよりはっきり打ち出すことにしたときのことです。

ミッションを再び作る中で彼らはairbnbらしさの中心にある一つのコンセプトに注目しました。それは「世界中を自分の居場所にすること」でした。

これを公式スローガンとし、新しいブランドを

立ち上げた際にチェスキーはこの新しいコンセプトをこのような言葉で紹介しました。

 

『昔々、都市は村だった。しかし、大量生産と工業化の波に押し寄せられるにつれ、人間の感情は「大量生産された個性のない旅の経験」に置き換えられ、その過程で「人はお互いを信頼することをやめてしまった」。airbnbは、旅行よりはるかに大きな何かをたいげんしている。それはコミュニティと人間関係を象徴する存在であり、その目的は、テクノロジーを使って人々をひとつにすることだ。airbnbは「居場所を求める人間の普遍的な欲求」を満たす場所になる。』

 

このコンセプトはユーザーは気に入ったが、マスコミは懐疑的でした。新しいロゴが嫌われてしまったという点もあるが、「居場所」という言葉の捉え方の違いから生じたものもあったようです。ホストと仲良く交流をするという意味ではなく、もっと広い意味を持っていて、観光客が普段止まらない場所に泊まって誰かの部屋でくつろぎ、ホストと同じような体験をするという意味だったのです。

 

2つ目はこれまではairbnbをテクノロジー企業と考えていたがホスピタリティ企業へと変化するべきだと考えたときのことです。

新しい経営陣として採用された多くのブティックホテルを展開したコンリーが言った言葉で、

 

「おもてなしを民主化するという挑戦に魅せられた。」

「高度に企業化されたおもてなしを人々の手にどう戻したらよいか?」

 

というものです。ホストにゲストとのコミュニケーションを呼びかけ、よりよいものになるようアドバイスしました。また、airbnbのレビューシステムや評価の仕方も良い作用を起こしました。レビューは滞在後、ホストとゲストの両方がお互いへの評価を促す仕組みになっていて、自分が書かなければ相手のレビューを見れないようになっています。このことが双方にとって良い監視になっています。評価の仕方も検索順位を決められるということを利用しています。

 

コンセプトの「世界中を自分の居場所に」という言葉は旅行にホテルを使わないからこそ生まれることだと思います。ゲストやホストはそれぞれ違う価値観を持っている中でどのようにすれ違いや争いを起こさないようにするかの対策をしっかりしているように思います。双方レビューというシステムも良いと思いました。相手がどのようなことを書くのかということを知ってから書くレビューと知らないでそのままを書くレビューではそのレビューの持つ力が異なります。それが安全性を高めることにもホスピタリティを高めることにもつながると感じました。